今回は、物事を考えていくときにどうしても整理できずごちゃごちゃになってしまい、無限ループにはまってしまう場合にどうしたらいいのかというお話です。
触診が上手くなる為には?
という題材でお話していきます。
多くのセラピストの方々は、触診に力を入れているはずです。
ですが、深く知らないという事実もあります。
ということで、まずは触診という言葉について考えていきます。
それが分かると触診がどんどん上達していきます。
それを考えていく中で必要なのが、
サイズの原理に合わせて考える
ということ。
いろいろなセラピストとお話している中で無限ループにはまってしまう場合、
このサイズに合わせて整理できておらず、どのサイズの話をしているのかがわからなくなる。
触診のサイズと同類なのが、視診や問診などになります。
それでは、
触診の一段階サイズを落とすと、どんなことがあるでしょうか?
触る、圧を加える、置く、手のひら、指先、比べる・・・
といったところでしょうか。
反対にサイズを上げると、「評価」になりますね。
サイズを上げるということは、共通点を探すという行為。
その結果抽象度が上がる。
サイズを下げるということは、その言葉を説明するワードを探すという事。
つまり、抽象度が下がる=具体的になる。
これが分かりにくいという方がいると思うので、身近なもので。
例えば、犬。
犬の抽象度を上げると、動物になります。
抽象度を下げる(具体的)と、ブルドック、ゴールデンレトリバー・・・。
身近なものであれば、抽象度がいったりきたりすることはほとんどないのですが、
専門用語になるとそれがわからない人がたくさんいます。
触診に話を戻します。
触診ができる為には、
具体的に何をすればいいのか?
具体的ということは、抽象度を下げるという事。
先ほど出てきた、
触る、圧を加える、置く、手のひら、指先、比べる
ことができればいい。
具体的にしていく為に必要なのが、5W1Hになります。
それでは、もっと具体的にする為には?
触る為には具体的に何をすればいいのでしょうか?
それを考える為には、触るについて5W1Hで考えます。
いつ? 相手がいるとき
誰が? セラピストが
どこを? 肩を
何を使って? 手のひらを使って
どのように? 力を相手に伝える
みたいな感じ。
力を相手に伝えるという事は、どういうことでしょう?
力を具体的に説明できますか?
ここまで考えてようやく、物理の世界になります。
力の方程式がありますよね?
F=ma
力=質量×加速度
重ければ力が強いし、加速していれば力が強くなる。
この理屈を知らないと、力強く触っているということに気が付かないのです。
その力を遠く(深層)まで届ける為には、質量を増やすか、加速させるか。
そのどちらかしか方法がないわけです。
ですが、そこに力を加える面積の違いも考えなければいけません。
手のひら(広い面積)で触るか、指先(狭い面積)で触るか。
もちろん、広い面積で触った方が、力は分散しますので、1か所にかかる力は減ります。
そのような理屈を知ったうえで、触診をしていかなければいけません。
今回は、「触る」ということだけのお話にしてきましたが、他の事に関してもサイズをそろえて話ができるようになってくださいね。
以上、GTCテクニカルアドバイザー 理学療法士の西山がお送りしました。